「プログラミングを勉強し始めたけど、コマンドの操作って何? わからないよ~(泣)」
コマンドの操作って、普段パソコンを使うのと大分違う操作ですよね。
プログラミングのつまずきポイントの1つです。
でも、コマンドが実行できるようになるとできることがぐっと広がりますよ!
ここで挫折してしまうのはもったいないです。
この記事でまずは、PowerShellの立ち上げ方法から学習してみましょう。

現役システムエンジニアの山田ねこが解説します!
この記事はWindows 11 Home(64bit)での操作方法を説明しています。
環境が異なると操作方法も異なる可能性がありますので、あらかじめご了承下さい。
PowerShellとは
PowerShellはWindowsに標準搭載されているCUIです。
Character User Interface(キャラクターユーザーインターフェイス)の略。
文字入力によって操作を行うインターフェイスのこと。
対になる言葉はGUI(Graphical User Interface:グラフィカルユーザインターフェース)。
WindowsにはコマンドプロンプトというCUIもありますが、Windows10以降PowerShellがデフォルトのCUIになっています。
※コマンドプロンプトも引き続き使用できます。
Windowsでコマンドを実行するときはPowerShellを使う! と覚えておきましょう。
Visual Studio Codeのターミナルも標準ではPowerShellが実行されるようになっています。


PowerShellを立ち上げてみよう
ここからは、コマンドプロンプトの立ち上げ方を確認していきます。
基本の立ち上げ方
PowerShellの基本の立ち上げ方を確認します。
Windowsキー + Xキー
を同時に押します。
システムメニューが表示されます。
この中から、Windowsターミナルをクリックします。


PowerShellが立ち上がります。


管理者権限で立ち上げる
次に、管理者権限でPowerShellを立ち上げてみましょう。
先ほどと同様に、Windowsキー + Xキー
を同時に押します。
システムメニューが表示されます。
今度は、Windowsターミナル(管理者)をクリックします。


「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」というメッセージが表示された場合は、「はい」をクリックします。


管理者権限でPowerShellが立ち上がります。





管理者権限は、ソフトのインストールなどシステムに変更を加えるときに使用するよ。
このような操作を行う場合、管理者権限で実行しないとコマンドがエラーになってしまって正しく実行できないから気をつけて!
今開いているフォルダを起点として立ち上げる
今までの例では、ログインしているユーザーのルートフォルダが起点になっていました。
そうではなく、今開いているフォルダを起点としてPowerShellを立ち上げることができます。



そのフォルダの中のファイルに対して操作をしたい場合に便利な方法だよ。
PowerShellを立ち上げたいフォルダを開きます。


フォルダのパスが表示されている欄に「powershell」と入力してEnter
を押します。


PowerShellが立ち上がります。


PowerShellで簡単なコマンドを実行してみよう
ここまででPowerShellの立ち上げ方法を確認しました。
ここからは、PowerShellで実際に簡単なコマンドを実行してみましょう。
前準備
コマンドを実行する前の前準備として、下記の操作を行ってください。
Cドライブには、PC→Windows(C:)でアクセスすることができます。
powershell_test直下に下記のファイルとフォルダを作成してください。
- ファイル1:a.txt
- ファイル2:b.txt
- フォルダ:folder
テキストファイルの中身は空でOKです。
先程作成した「folder」の中に、次のファイルを作成してください。
- ファイル1:c.txt
こちらも、テキストファイルの中身は空でOKです。
ここまでの操作で、次のような構成のフォルダが作成されているはずです。
C:\powershell_test
| a.txt
| b.txt
|
\---folder
c.txt
PowerShellを立ち上げる
今回は、Windowsキー + Xキー
を押す方法でPowerShellを立ち上げてみましょう。
Windowsキー + Xキー
を同時に押します。
「Windowsターミナル」をクリックしてPowerShellを立ち上げます。


コマンドを実行して、フォルダの移動・ファイルの表示をする
PowerShellが立ち上がったら次のコマンドを作成して、先程作成した「powershell_test」フォルダに移動します。
cd c:\powershell_test
正しく移動ができていれば、画面に次のように表示されます。
PS C:\powershell_test>
cdコマンドは今いるフォルダを移動するためのコマンドです。
コマンドを実行する際は、「どこからコマンドを実行しているのか?」を意識することが重要です。
「powershell_test」フォルダに移動できたら、次のコマンドを実行してみましょう。
ls
実行すると、画面に次のように表示されます。
ディレクトリ: C:\powershell_test
Mode LastWriteTime Length Name
---- ------------- ------ ----
d----- 2022/07/02 15:28 folder
-a---- 2022/07/02 15:28 0 a.txt
-a---- 2022/07/02 15:28 0 b.txt
lsコマンドはフォルダ内のファイル、サブフォルダを表示するコマンドです。



cdコマンドとlsコマンドは実際の開発でも使う機会が多いので覚えておいてね。
フォルダを移動してみます。
下記のコマンドを実行してください。
cd folder
画面に次のように表示されていれば、正しく移動ができています。
PS C:\powershell_test\folder>
lsコマンドを実行して、フォルダの中身を表示してみましょう。
ls
画面に次のように表示されます。
ディレクトリ: C:\powershell_test\folder
Mode LastWriteTime Length Name
---- ------------- ------ ----
-a---- 2022/07/02 15:28 0 c.txt
「folder」の中身が表示されていることを確認してください。
powershell_testフォルダに戻ってみましょう。
下記のコマンドを実行してください。
cd ../
次のように表示されていれば成功です。
PS C:\powershell_test>
ファイルやフォルダの場所を指定するパスには次の2種類が存在します。
- 絶対パス
- 相対パス
絶対パスとは、「c:\powershell_test」のように、完全なパスを指定します。
絶対パスではどこからコマンドを実行する場合でも同じパスで指定を行うことができます。
相対パスは、「folder」、「../」のように、今いる場所からの相対的な位置を指定します。
相対パスでは階層が深くなっても短い指定でコマンドを実行できます。
以上で、PowerShellでコマンドを実行する方法の説明は終了です。
他にもPowerShellでは様々なコマンドが実行可能なので、調べながら色々と試してみましょう。
今回作成した「powershell_test」フォルダは不要であれば削除してしまって大丈夫です。



おつかれさまでした!